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造形コミュニティー

造形コミュニティー

(1)あすはの会の造形活動

あすはの会、各施設では日中活動の一つとして造形活動を取り入れています。
「福生学園」「福生第二学園」では作業、美術、工芸などに取り組み、「あいあい」には藍染の工房があります。それらの手仕事を通して利用者の方々の日々の生きがいや心の安定、自己実現などをめざしています。

(2)福生学園での造形活動の実践

具体例として福生学園での日中活動(造形活動)の一部を紹介します。
利用者の方々の希望や特性に沿った活動ということで、多岐にわたっています。
  • ストロービーズ通し、ストロービーズ切り
  • 絵画、彫刻、版画などの造形活動
  • 木工作業(すのこ、木の玩具作り、他)
  • 陶芸(粘土によるコーヒーカップ、皿作り、他)
  • 手芸(リリアン編み、機織り機、他)
  • シュレッダーかけ
  • 粘土遊び、土いじり
  • ビー玉遊び
  • コーヒー豆挽き
  • 園芸(屋上プランターにて、野菜の種まき、水やり、収穫など)
  • 絵本・読書あるいは読み聞かせ
* 多くの方が好まれるストローを切って作ったビーズ通し作業。出来たものは各種飾り付けなどに使われます。
(ストローを切る)
(出来たビーズを通す)
     
* 絵画制作
     
* 粘土遊び
* 陶芸
    
* リリアン編み
* 木工 (スノコ作り)
     
* 彫刻
* 園芸(野菜の収穫)

(3)造形コミュニティー

 あすはの会各施設は、それぞれの実状にあわせた造形活動に取り組んでいますが、各施設間の横の繋がりをもたせた活動として「造形コミュニティー」があります。
 造形コミュニティーでは『各施設間の交流を通して利用者の方々の造形活動を研究し、充実させること』、『展覧会の実現や出版物その他を通じて社会に発信し、障害者の方々への理解が深まるよう、また地域社会に何らかの貢献が出来るよう努めること』をめざしています。
 
*現在、造形コミュニティーが取り組んでいる活動
●「アート・通信」の発行  
利用者の作品など造形活動を紹介した小冊子です。季刊で発行されます。
●木製ケース入り、オリジナル作品集の出版
購入者が好きな作品を選べます。作者に著作料が支払われます。
●美術展への出品
「東京都障害者総合美術展」「アート・パラリンピック長野」「アール・ブリュット展」ほか、
数多くの美術展に出品しています。
●作品の貸し出し(地域社会=公共施設、商店・レストランなど、人の集まる所)
(貸出規定) 料金:無料、貸出期間:3ヶ月単位 
詳しくは福生学園・造形コミュニティー(042-530-6961)まで。
●作品の保存
●作品のデジタルアーカイブ作成
●展覧会の開催(準備・プランほか)
過去に開催した主な展覧会
「福生学園・実生学舎合同美術展(2001)」(立川、女性総合センター・アイム)
「福生学園・福生第二学園 美術展(2002)」(千代田区、日本教育会館)
「開設10周年・福生学園美術展(2004)」(福生市民会館ギャラリー)
「フルから展(2006)」(吉祥寺、ギャラリー・ライズ)
「小室文子個展+福生学園の仲間たち(2009)」(国立、コートギャラリー)
「小室文子遺作展(2012)」(福生学園防災棟、展示スペース)
「あすはの会美術展(2014)」(八王子、ギャラリー木馬)

利用者さんの作品と制作風景

男性 A.H.さん (水性ペン)
男性 A.Hさん (水性ペン)
男性 A.Hさん (水性ペン)
男性 H.Nさん (墨)
男性 H.Nさん (アクリル絵具)
男性 H.Nさん (水性ペン等)
男性 H.Nさん (水性ペン等)
女性 K.Fさん (色鉛筆、水彩絵具など)
女性 K.Fさん (色鉛筆など)
女性 K.Kさん (クレヨン)
女性 K.Kさん (サインペン)
女性 K.Mさん (サインペン)
女性 K.Mさん (色鉛筆)
男性 K.Sさん (水性絵具)
男性 K.Sさん (粘土)
男性 K.Sさん (木材)
男性 K.Kさん (ペン)
男性 K.Kさん (ペン)
男性 K.Sさん (墨)
女性 K.Fさん (水性ペン、色鉛筆など)
男性 O.Sさん (水性絵具)
男性 O.Sさん (水性絵具)
男性 O.Sさん (水性絵具)
男性 O.Sさん (水性絵具)
女性 F.Hさん (墨、クレヨン)
女性 M.Mさん (クレヨン)
男性 M.Yさん (水性絵具)
女性 O.Kさん (クレヨン)
男性 S.Mさん (クレヨン)
男性 S.Mさん (クレヨン)
男性 S.Mさん (クレヨン)
男性 S.Mさん (クレヨン)
男性 S.Tさん (色鉛筆)
男性 S.Tさん (色鉛筆)

障害者就労プラザ「あいあい」での『藍染』

「あいあい」では、自然素材のみを使った「天然灰汁発酵建て」という、江戸時代に完成された伝統的方法で藍染を作っています。その藍で染めた色は無限の諧調を持った美しい青です。
 
藍染の概略は右図のようになります。
すくもから染色出来る藍を作り(藍建て)、染色して藍製品を作るところまでを、利用者の方々と職員でやっています。

『藍染』とは

*藍の原料・・・「タデアイ」というタデ科の植物の一種。タデとは「蓼食う虫も好きずき」のタデであり、イヌタデ(子供言葉でアカマンマ)など路傍に生えているものも多い。
 
写真 小平薬草園にて
すくも・・・タデアイの葉を水やり、温度などを調節しながら約100日間発酵させて作ったもの。
「すくも」はそのままでは藍染の染料として使えない為、「藍建て」という操作を行う。
* 藍建て・・・染料としてはまだ使えない「すくも」に「ふすま(発酵の栄養源)」「灰汁(アルカリ)」「日本酒」を加え、大きな瓶の中で1週間~10日発酵させることで染色出来る藍液を作り出す。その間、発酵の様子を見ながら生石灰(アルカリ)、ふすま、日本酒などを追加し、発酵させていく。
藍の華」と呼ばれる泡状のものが液面に出来ると染色が可能になる。(このことを「藍の華が咲く」という)
 
  「ふすま」とは? 小麦粉の外皮。お米でいえば「ヌカ」にあたる。
  「灰汁(アク)」とは? ナラ、クヌギなど広葉樹の木灰に水を加え撹拌、その上澄み液。
* 染色・・・布地をカメの中の藍に浸し、繊維をまとわせて引き上げる。すると藍は空気中の酸素と反応(酸化)し、青く発色する。この操作を繰り返すことで様々な濃度の藍色を得ることが出来る。
 
 最後は水洗い、アク抜き(純石鹸に浸ける)をし、不純物を取り除く。色止めは必要ない。
染色作業①
染色作業②
絞り染め(途中)
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